皆様こんにちは。
AMDlabの前川です。
京都に就職する友人の引っ越しを手伝いました。
そんな時偶然目にした彼のキーケース。
かなり年季が入っています。ボタンが止まらなくなって、マジックテープを貼って補修してあります。
話を聞くと、もうだいぶ使っていて新しいのを新調したいとのこと。
ということでお節介ですが、友達に新しいキーケースを作ってプレゼントすることにしました!
それでは本題に入っていきましょう。
キーケースを作るといっても、私自身そこまで器用でもありません。
5mmのスチボを真っ直ぐカットすることもままならないほどです。
しかし、レーザーカッターを使えば人の手の精度に依存せず綺麗に(正確に)加工ができます。
流れとしては、
①Rhinoceros+grasshopperでキーケースの形状をシミュレーション
②モデルを展開して、カットデータを生成
③レーザーカッターで、材料をカット
④カットした材料を組み立て完成
という感じです。
それでは早速やっていきましょう。
①Rhinoceros+grasshopperでキーケースの形状をシミュレーション
キーケースのデザインは、もともと使ってたものを参考にgrasshopperでモデルを作って手で革の物性を確認しながら寸法に大体の当たりをつけていきます。
②モデルを展開して、カットデータを生成
それではRhinocerosにモデルをbakeします。
bakeしたpolysurfaceを分解して、外皮のsurfaceを選択して[unrollsrf]コマンドで展開図を作成します。
縫い目の感覚も使用する糸の径を確認しながらなんとなく当たりをつけていきます。
作成した展開図をai形式で、スケールを保持してエクスポートします。
これで加工用のデータが完成しました。
③レーザーカッターで、材料をカット
ちなみに今回使用する革はレザーショップで買いました。
いろんな色や柄の革があってワクワクします。
今回選んだのは、ルガトショルダーの三等級のもので、1200円程度で購入できました。(加工前の写真撮るの忘れてました)
虎の縞模様のような綺麗な色ムラが特徴です。皮が分厚く耐久性があるので長く使えるのではないかと思います。
それでは加工していきましょう!
レーザーカッターで革を焼き切っていきます。
カットできました。
小口は炭素化して黒くなっています。煤が手につくのでおしぼりで拭き取っておきます。
④カットした材料を組み立て完成
それでは仕上げにかかります。
まずは鍵をつけるためのリングやキーケースのボタンを専用の留め具をつかって打ちつけていきます。
カード収納部を縫製します。
あらかじめレーザーカッターで開けておいた穴に紐を通すだけなので、不器用な自分でも綺麗に製縫できます。
縫いおわりました!!
イメージ通りのいい仕上がりです。
何度もキーケースの開閉をしていく過程で皮がへたらないように、裏地に硬化剤を塗りこんでいきます。これは塗りすぎるとバキバキに固まって、割れちゃうので塗る回数等には注意が必要です。
というわけで完成です!!!
個人的にかなり細かい寸法やディティールも含めて自分で決められるのは自分で作ることのメリットだと思います。
レーザー加工という性質上、とても細かい加工ができるので、設計次第ではこんな感じで縫い目が見えないくらい細かい穴を開けることもできます。(縫うのに時間がかかるのでとても疲れます)
コンパクトな財布が欲しいので次は自分用に作ってみようと思います。
それでは今日はこの辺で。
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