皆様こんにちは
AMDlabの秋山です。
今回は、ARCHITEChTURESというスペインの自動設計サービスのご紹介です
- ARCHITEChTURESとは
- ARCHITEChTURESでできること
- ARCHITEChTURESの使い方
- 今後のアップデート機能と価格設定
- 使ってみた感想
1.ARCHITEChTURESとは
AIを用いた自動設計アルゴリズムで住宅部門向けの自動設計を可能にするサービス
2.ARCHITEChHTURESでできること
ユーザーが入力したパラメータから、AIを使用して最適な2D・3Dジオメトリをリアルタイムで生成します。
生成されたジオメトリはWeb上で表示、編集もできますが、CADやBIM形式で出力することができます。
Revitにも書き出し可能です。
3.ARCHITEChTURESの使い方
1.プロジェクトの新規作成
添付の赤枠をクリックして進めてください。
プロジェクト一覧にプロジェクトが作成されました。
2.敷地作成と設計基準の入力
赤枠をクリックして敷地境界線を作成します。
そのあと、建物モデルを敷地内に作成します。
引いた直線から建物モデルが作成される仕様です。
敷地境界線や、建物位置は作成後変更できます。
各部屋の最小および最大面積や、部屋の最小寸法、高さ、幅などプロジェクトの設計基準を入力していきます。
変数がたくさんあり、どこをどういじれば目的の間取りになるのか考えないといけません。少し大変です。
3.AIと統合されたプロジェクトの手動編集
作成された建物モデルをクリックすると、住居の間取りを含んだ2Dおよび3D詳細モデルが作成されます。こちらの壁や建具はユーザーの要件に合わせて手動で簡単に変更することができます。
4.ユーザーの要件に合わせて最適化された設計
作成した建物モデルの情報が赤枠上にリアルタイムで表示されます。
建物表面積や、部屋の面積、住宅戸数、用途とタイプ別の総床面積などの多数の項目が建物を編集する度に変更されていきます。
以下の操作動画をご覧いただくとどんなサービスかイメージしやすいと思います。
5.オンラインでナビゲート可能なリアルタイムのBIMモデル
作成したweb上のジオメトリを使用してBIMモデルをリアルタイムで生成します。
こちらのモデルの書き出しは有料版のみ対応です。
6.集計表・コスト表の作成
集計表や、コスト表が表示されます。
4.今後のアップデート機能と価格設定
- 集合住宅だけでなく、一戸建て、ホテル、オフィスの自動設計サービスの追加
- リアルタイムのエネルギー分析
などが予定されているそうです。
価格は、無料と有料(年500ユーロ)プランになります。こちらに詳細があるので確認してみてください。
5.使ってみた感想
HP上では、ARCHITEChTURESを使用するメリットに以下が挙げられていました。
- 効率
プロジェクトの設計と開発時間を99%削減する。変更も容易。 - 最適化
AIを使用することでユーザーの要件をより適応させたものにする。 - 信頼性
結果として得られる設計は最高の精度を持ち、100%エラーがない。 - BIM
BIMとの連携を可能にする。 - 使いやすさ
クラウド上で使用可能で、インストールの必要がない。 - 柔軟性
各プロジェクトの基準や規制項目に柔軟に対応。
確かに上記のメリットを感じることができましたが、海外のサービスのため、日本語化されておらず、準拠する法規が日本向けでないなど日本向けには使用用途が限られます。
自動設計のアルゴリズムがどのような働きをしているのか気になりましたが、詳細な言及は見つけられませんでした。
私自身、前職は住宅や、ホテルなどの住環境の設計をしていたため、日本向けにリリースされれば、企画設計のようなボリュームスタディの段階では十分に活用できると感じました。
COMMENTS