RhinoInsideついにアップデート!

皆様こんにちは
AMDlabの秋山です。

ついにRhinoInside念願のアップデートが行われ、β版からv1.0になりました。
アップデートでコンポーネントの数も増えました。
コンポーネント一つ一つの細かいお話は、また次回の記事で書くとして、
今回のアップデートでの大きな変更項目の一つは、トラッキングモードの追加です。

この記事の前半ではRhinoInsideの概略を、後半でトラッキングモードのお話をしようと思います。

ご参考までに、RhinoInside導入までの解説をしている記事もありますので、ぜひ合わせて読んでみてください。

それでは早速RhinoInsideの概略ですが、できることは主に下記の二点です。

特に2つ目のRhinoからRevit要素を作成するに関しては、Revit上で作成した要素と同じカテゴリー・パラメータを取得することが可能になっているため
2つのソフトウェアの連携が非常にシームレスになります。(Rhinoで作ったオブジェクトをRevitにインポートしてもマテリアルの変更ができない、カテゴリーもバラバラ、パラメータも入力できないといった形だけの取り込みは、RhinoInsideRevitでなくなりました。)
それを可能にしているのが、下記に示すGrasshopperのRhinoInsideコンポーネント群です。


こちらのコンポーネントは、Revitの用語とリンクしています。
例えば、ビルドの項目であれば、ビルドコンポーネントをRhino上の単線データと結ぶことでRevit上にRevit要素を作成することができます。


例えば、パラメータの項目であれば、Revit上のモデルにパラメータを入力することもできます。

また、Rhino上でRevitモデルのカテゴリーやファミリタイプ、各パラメータ項目を取得することもできます。

 

 

そして、RevitとRhinoがGrasshopperでつながっているため、例えば壁であれば、以下のように
壁の高さ、タイプ、配置基準、配置レベルなどをリアルタイムに変更することが可能です。

しかし、これらはコンポーネント一つでRevitの一つの要素となっているため、コンポーネントを繋ぎなおすと前のRevit要素が消えてしまったり、または重複してしまったりと不便がありました。

そんな中、今回のアップデートでトラッキングモードが追加され、これらの問題が解決されました。
トラッキングモードはコンポーネントを右クリックで選択できます。
トラッキングには3つのモードがあります。

  1. Disabled  作成されたRevit要素のトラッキングがオフになります。同じ位置でGrasshopperを再度実行すると、Revitで重複する要素が作成されます。

  2. Supersede Grasshopperが実行されるたびにRevitに新しい要素が作成されます。
  3. Reconstruct デフォルトの設定になります。Grasshopperが実行されるたびに、Revitの既存の要素を変更します。それ以外の場合は、新しい要素が作成されます。

Revit上に表示される要素の出力方法も選ぶことができるようになりました。

  1. Highlight 作成されたRevit要素を選択してハイライトします。
    これにより自分がどの要素を今作成しているのか視覚的に判別できるようになりました。
  2. Unpin 作成されたRevit要素からピンを削除します。
    作成したRevit要素はアップデート前まで常に、ピン固定されていました。要素の削除は一度ピンを外してから行う必要があるので出力時に選択できるのは便利です。

  3. Delete トラッキングされた要素をすべて削除します。
  4. Release トラッキングをしません。GrasshopperでいうBakeのようなものです。同じ位置でGrasshopperを再度実行すると、Revitで要素が重複されてしまいます。

以下は公式サイトのアップデート時の紹介文になります。

Grasshopperコンポーネントは、保存間でもRevitモデルのRevit要素をトラッキングできるようになりました。
Grasshopperがそのオブジェクトを追加した場合、可能な場合はRevit要素を置き換え、重複の作成を回避します。
Grasshopperは、ファイルを閉じて後で再度開いた後でも、これらの要素を記録するため、これにより、Rhino.Inside.Revitの動作方法が根本的に変わります。

こちらの文のように確かに根本的に使い方が変わってくる大きなアップデートの印象を受けました。
新しく生まれ変わったRhinoInsideを是非活用してみてください。

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