VR建築設計ツールArkioを使ってみた

皆様
こんにちは
AMDlabの秋山です。

皆様はArkioをご存じですか?
Arkioは、建物や都市を、VRで他の人とイメージを共有しながら設計できるツールです。PCやスマホでも操作可能です。
とあるプロジェクトで設計スタディの共有方法の話になりまして、こちらのツールが話題に上がりました。
使ってるところを撮ってみたので、以下の動画を見ていただくとArkioの使用感のイメージがしやすいと思います。

  1. Arkioとは
  2. Arkioで何ができるのか
  3. 実際にArkioを使ってみての感想

 

1. Arkioとは

Arkioは、2019年にベータ版がリリースされ、現在バージョン1.0となっています。モデリングの表現を従来の3Dアプリよりも物理的、なおかつ直感的なボリュームモデル作成を可能にさせ、VRおよびモバイルデバイス用に開発された共同設計ツールになります。

2. Arkioで何ができるのか

建物を手で設計

手で直感的に設計を行うことが可能で、建物の形状を変える、複製する、拡大・縮小も簡単に行えます。開発元によれば、過去には都市計画を2時間以下で作成したり、3Dモデリング経験のないユーザーが1日で自宅のデザインを行ったり、といった事例があるとのことです。

断面を切って内部を見る

セクションカットを作成して内部を明らかにし、スペース内のデザインを変更することもできます。

■ARで表示と編集

タブレットまたは携帯電話のARモードを切り替えて、拡張現実でモデルを表示することもできます。ARにいる間は、すべてのモデリングツールを利用できます。

■PC観客モード

VRの外部からPCユーザーのような画面越しで見ている人々のためのカメラも備えられておりVRユーザーとコラボレーションすることもできます。
同じシーンで最大16人とのコラボレーションも可能なので、デザインのアイデアを一緒にブレインストーミングすることができます。

■日射シミュレーション

日射も検討できます。時間と日付を指定して、日光がデザインにどのように影響するか、または影を落とすかをシミュレーションすることができます。

■建築ソフトウェアとの連携

有料になりますが、Revit、Rhino、SketchUpと連携が可能なようです。
objやpng形式だと無料で書出しもできるようです。

3. 実際にArkioを使ってみての感想

基本を学ぶには少し時間がかかりますが、一度習得すれば、アパートの間取り図を設計したり、近所全体をモデリングすることも簡単です。0.1mまで正確に作成できました。
ArkioはVRツールなので、OculusQuest用に最適化されており、ハンドトラッキングにも対応し、コントローラーの代わりに手を使用して、すべての主要なモデリング操作を実行できます。
以前からVRで似たようなモデリングツールはありましたが、コントローラーを用いての作業は、なかなか大変でした。ハンドトラッキング機能がOculusに追加されてから更に使いやすくなりました。自分の手で模型を作っている感覚に近いのです。
無料で使えるのでもしご興味あれば是非体験してみてください。

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